2000年代初期から携帯電話にカメラが搭載され始めて以来、ほとんどの携帯電話にはカメラがついています。
今では、「携帯電話=カメラ」と言っても過言ではないほどです。
しかし、このようにカメラ機能が一般的になった中で、敢えてカメラの付属していないスマホや携帯電話が注目されている理由や、カメラを省くことのメリットについても見てみましょう。
カメラがない携帯電話のメリットは、情報セキュリティが非常に高い場所でも使用できることです。
例えば、写真撮影が禁止されている特定の施設や企業では、カメラ機能のない携帯が求められます。
また、カメラ部分がないことで機体が軽くなり、サイズも小さくなるため、持ち運びが楽になります。
さらに、カメラレンズにシールを貼る手間が省けるのも便利です。
一方で、デメリットもあります。カメラがないと、写真や動画を撮ることができません。
これにより、旅行の思い出を残したり、大切な瞬間を記録する手段が失われます。
また、ビデオ通話ができないため、遠く離れた家族や友人とのコミュニケーションが難しくなることもあります。
撮影した写真をSNSにアップロードすることも不可能になります。
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カメラ無しスマホ・携帯電話は法人ニーズによるもの
カメラを省いたデバイスが主にビジネスシーンで需要があるのは、情報流出のリスクを最小限に抑えたいという企業のニーズからです。
2000年代初期に写メールが流行し始めて以来、情報技術が発展するにつれ、企業内での情報セキュリティの問題も大きくなりました。
その結果、特にセキュリティが求められる場所での使用を前提とした法人向け携帯電話が必要とされるようになったのです。
一般のユーザーにはあまり見ることがないこれらの携帯電話ですが、実はドコモ、au、ソフトバンクなどの大手キャリアは、それぞれの法人向けサービスのページでカメラ無し携帯電話を紹介しています。
これらの機種は、セキュリティが非常に厳しい環境、例えば研究施設や政府機関、軍関係などでの使用が想定されています。
このような背景から、カメラを省いたデバイスは個人ユーザーではなく、法人ユーザーに特化したニーズを満たすために開発され、供給されているのです。
企業にとっては、従業員が意図せずに重要な情報を外部に流出させるリスクを減らすため、カメラ機能を排除した携帯電話が非常に有効です。
セキュリティの固い仕事場でも使える携帯電話として需要アリ
カメラがない携帯電話が法人で人気があるのは、「情報セキュリティが厳しい場所でも使える」という現場からの要望があるからです。
ビジネスの場では、個人情報や秘密の情報を守るために、カメラ付きの携帯電話を持ち込まないようにすることや、鍵のかかる場所に保管することがよくあります。
しかし、携帯電話を完全に持ち込み禁止にすると、災害が起きた時や何か緊急の事があった時に連絡が取れなくなることがあります。
そのため、写真や動画を撮影できない携帯電話が、従業員の安全を守るためにも企業には必要とされているのです。
私的利用ではカメラ無しスマホ・携帯の需要はほぼ無い
カメラがない携帯電話やスマホはビジネスの現場で人気がありますが、個人のユーザーにはあまり需要がありません。
これは、個人ユーザーがカメラ機能を使わなくなると、LINEや他のSNSなどのコミュニケーションツールを使いこなせなくなるからです。
総務省が出した「平成29年版 情報通信白書」によると、2016年にはスマホユーザーの約7割がSNSを利用していました。
また、日常で見かける面白いものや美しい景色を撮影できなくなるため、個人ユーザーにとってカメラを省いてしまうと魅力を感じにくいというのが現状です。
カメラ無しスマホ・携帯の顧客はほぼ法人!一定の需要を維持
カメラを省いたデバイスは、情報セキュリティが厳しいビジネスの場で使うことができるため、法人ユーザーに需要があります。
一方で、カメラ機能がないことにより、SNSの利用や写真撮影ができなくなるデメリットがあるため、個人ユーザーからの需要はほとんどありません。
通信事業者もそれを把握していて、主に法人向けに販売しています。
そのため、カメラを省いた端末の需要は、主に法人ユーザーに限られていると言えます。
カメラ機能を省くと得られるメリット
一般的なカメラ付きの携帯電話からカメラ機能を外すことには、いくつかのメリットがあります。
まず、情報セキュリティが非常に厳しい場所でも安心して使用できることが挙げられます。
また、カメラを取り外すことでデバイスが軽くなり、小型化することが期待できます。
さらに、カメラにシールを貼る必要がなくなるため、使い勝手が良くなります。
カメラ機能は非常に便利ですが、メールやテキストとは異なり、瞬時に情報を盗み出すことが可能であり、情報漏洩のリスクが高いのが欠点です。
また、ユーザーが意図しないところでウイルスに感染したスマートフォンが写真を撮影してしまい、それが情報流出の原因となることもありますが、カメラがなければそうしたリスクを避けることができます。
つまり、カメラ無しのスマホは情報流出の一つの経路を塞ぐ効果があります。
ケースバイケースだが機密事項にかかわる場所でも使える
カメラ無しのスマホや携帯電話は、機密事項や個人情報、極秘情報を扱う場所での使用に最適です。
これは、カメラ機能がないため、写真や動画による情報流出の心配がないからです。
そのため、特定のビジネス現場では、こうしたカメラ無しのデバイスを導入している企業も多くあります。
しかし、メモ帳やメール機能が残っているため、完全に安全とは言えず、カメラ無しのスマホや携帯も持ち込み禁止の場所が存在します。
無用なトラブルを避けるためにも、カメラ無しのスマホや携帯を持ち込む前には、事前に確認を取ることが重要です。
必要であれば、カメラ機能がないことを責任者に証明してから持ち込むのが良いでしょう。
スマホレンズにシールを貼らずに済む
カメラがないスマホや携帯電話には、カメラレンズにシールを貼る必要がないというメリットがあります。
特に、写真撮影が禁じられているビジネスの現場や研究所などでは、スマホや携帯電話のカメラレンズにシールを貼ることが求められることが多いです。
カメラ無しのスマホや携帯を使うと、シールを貼る手間が不要になりますし、シールの糊でカメラレンズがベタベタになる心配もありません。
このように、カメラがないことで、使い勝手が良くなる点がいくつかあります。
スマホや携帯が軽くなる・小さくなるかも
カメラを省けば、一般的なスマホよりも軽くなったり、サイズが小さくなることが期待できます。
中には、カードサイズほどにコンパクトになっている携帯電話もあり、持ち運びがしやすいというメリットがあります。
ただし、カメラ機能を取り外したことで、他の機能もなくなっているモデルが存在します。
そのため、使用する前にはそのスマホや携帯の機能や使い方をよく確認することが大切です。
次の章では、カメラ機能を取り除くことのデメリットについて詳しく解説していきます。
カメラを省くと起こるデメリット
カメラを省くことによるデメリットとして、以下の3点が挙げられます。
まず、写真や動画の撮影ができなくなります。そして、アプリでのビデオ通話ができなくなります。
撮影した写真をアップロードすることもできません。
普段からカメラをあまり使わない人にはあまり影響がないかもしれませんが、写真をよく撮る人や、写真撮影が必要な場所での使用には不便を感じることがあります。
特に、家族や友達との思い出を残したい場合や、仕事でビジュアル情報をシェアする必要がある場合には、カメラのないスマホや携帯電話では困ることがあるでしょう。
カメラやビデオが撮れなくなる
カメラを省いたスマホや携帯は、写真や動画を撮ることができないのが欠点です。
ですが、これには機密情報や個人情報が漏れる心配がないという大きなメリットもあります。
ただし、工事現場などで写真撮影が必要なときには、カメラがないと困る場合がありますね。
どのビジネス現場に行くかによって、カメラがあるスマホとカメラがないスマホ、どちらを持っていくべきかを考えてみましょう。
場合によっては、カメラがあるほうが便利かもしれませんし、セキュリティを考えるとカメラ無しのほうが安心ですね。
LINE・Skypeなどビデオツールが使用不能
カメラがないスマホや携帯では、LINEやSkypeなどでビデオ通話をすることができません。
普通のスマホでは、インカメラを使って自分の姿や声を相手に送ることができます。
しかし、カメラ無しのスマホや携帯にはインカメラが付いていないので、そうした機能は使えなくなるんですね。
SNSに自ら撮った写真がアップできない
カメラがないデバイスでは、撮影した写真をSNSにあげることができません。
多くのスマホユーザーがSNSを活用していますが、カメラがない場合、SNSでのやりとりは文字だけになります。
ただ、カメラ無しのスマホや携帯は主にビジネスで使われていて、これによってSNSを使って不用意に情報が漏れることを防ぐことができます。
ビデオ通話や写真のアップロードができないのは不便かもしれませんが、その分、情報流出のリスクを減らすことができるので、すべてがデメリットとは言えないでしょう。
通信事業者ごとのカメラ無しスマホ・携帯の取り扱い一覧
ドコモ、au、ソフトバンクといった通信事業者の中で、カメラを省いたスマホや携帯電話の取り扱い状況は異なります。
これらの事業者に共通しているのは、ラインナップは主にガラケー(従来型携帯電話)が中心です。
カメラを省いた端末に関してはドコモや、海外製のSIMフリースマホが主流となっている点です。
これらの機種は、特にセキュリティが重視される業界や、カメラを持ち込むことが禁止されている環境で需要があります。
【au】GRATINA KYF39がカメラ無し対応モデルの取り扱い
auが提供している「GRATINA KYF39」には、カメラが付いていないモデルもあります。
このカメラ無しモデルは特に法人向けに販売されていて、カメラが付いている通常のモデルといくつか違いがあります。
まず、カメラレンズがなくて、その部分が塞がっています。
また、microSDメモリーカードを使うことができません。
さらに、LINEアプリの使用にも制限があるんですよ。
だから、会社でこのモデルを導入するときは、職場でカメラ付きの携帯電話を持ち込めるかどうかで選ぶことになります。
そして、auの法人向けスマホには、他にカメラ無しモデルがないということですし、パナソニックの「TOUGHシリーズ」にもカメラ無しモデルはありません。
【ソフトバンク】DIGNO ケータイ2 for Bizがカメラ無し携帯の取り扱い
ソフトバンクは、特に法人向けに「DIGNO ケータイ2 for Biz」というカメラ無しの携帯電話を販売したり、レンタルもしています。
この携帯電話にはカメラが付いておらず、テレビを見るためのワンセグ機能もありません。
そのため、この携帯は電話やメールのやりとりに特化している折り畳み携帯なんです。
また、法人向けにはレンタルオプションも提供されているので、長期間ではなく一定期間だけ携帯電話を使いたい会社にもぴったりです。
【ドコモ】個人向け・法人向けどちらもカメラ無し携帯あり
ドコモでは、個人でも法人でもカメラを省いた携帯電話がたくさんありますよ。
カメラがない携帯を探しているなら、ドコモを最初にチェックしてみるのがおすすめです。
個人向けには、とても小さくてカードサイズの「カードケータイ KY-01L」と、シンプルなデザインの「ワンナンバーフォンON 01」を販売しています。
これらはドコモのオンラインショップでも手に入れることができるので、個人でカメラ無し携帯を求めている場合にはドコモでの購入が便利です。
法人向けには、「SH-03L」と「SH-02K」というガラケー(折りたたみ式携帯)がカメラ無しで提供されています。
また、「TOUGH BOOK P-01K」は特別な機能制限ツールを使ってカメラ機能を制限することが可能です。
SIMフリー機種・iPhoneにカメラ無しモデルはあるのか
ドコモ、au、ソフトバンクではカメラ無しのガラケー(折りたたみ式携帯電話)を提供しています。
iPhoneやSIMフリーのAndroidスマートフォンについてもカメラ無しモデルがあるか見てみましょう。
カメラレスiPhoneは一般向けに流通していない
iPhoneに関しては、2019年8月時点で市販されている一般モデルにカメラレスのものは存在していません。
過去には特定の業種向けにカメラがないiPhoneが提供されたこともあったようですが、Appleではそのようなモデルの取り扱いはすでに終了しています。
さらに、2019年秋にはiPhone 11が発売される予定で、この新しいモデルにはトリプルレンズカメラが搭載されるという噂があります。
このことからも、今後iPhoneシリーズにカメラレスモデルが登場する可能性は非常に低いと考えられます。
iPhoneはカメラ機能を重視しているため、カメラを求めない方には他の選択肢を検討するのが良いでしょう。
【SIMフリーのAndroidスマホ】SGINO 6
SIMフリーのAndroidスマホでカメラを省いた端末といえば「SGINO 6」がほぼ唯一の選択肢です。
このスマホはシンガポールのメーカーSGINOが販売しており、最新のAndroid OSを搭載している珍しい存在です。
2019年現在、Android 9が主流ですが、カメラを省いたAndroidデバイスはほとんどがAndroidバージョン4以前の古いモデルが多くあります。
そのため、新しいAndroid OSを搭載した「SGINO 6」は、カメラが不要な方には特におすすめのモデルです。
ただし、注意点として「SGINO 6」は日本では発売されていません。
そのため、AmazonなどのECサイトで購入する際は料金が高くなることがありますし、アフターサービスも受けにくい状況です。
修理や交換が困難であることを理解した上で購入を検討してください。
カメラ無しスマホ・携帯の存在は情報漏えい防止には最適
スマホや携帯電話にカメラがついているのが普通ですが、ビジネスの世界ではカメラを省いたモデルが必要とされることがあります。
これは、大切な情報が外に漏れないようにするためです。
カメラがないスマホや携帯は、特に会社などで使われることが多いですね。
これには大きなメリットがあり、情報漏洩のリスクをぐんと下げることができます。
ただ、普段の生活ではカメラを使いたい場面も多いので、個人的には少し使いづらいかもしれません。
たとえば、iPhoneには通常カメラがついていますが、以前は特定のビジネス向けにカメラ無しのモデルもあったんです。
Androidの中では「SGINO 6」というモデルがカメラがなくて、最新のシステムを搭載しているので、カメラを持たないスマホを探している人にはぴったりです。
また、カメラがついているスマホでも、特定のアプリを使ってカメラの機能を制限することができます。
これもビジネスで役立つ機能の一つです。
このように、カメラ機能がないスマホや、その機能を制限できるスマホは、これからも一定の需要があると思います。
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